皆さんはジビエ料理に興味はありますか?
今まで食べる機会がなかったのですが、今回知人から「食べないのはもったいないよ!」と聞き、初めてのジビエ料理店に行ってきました。
今回は「伊豆のジビエ屋 Bistro KEN」(以下、ビストロ ケン)さんをご紹介します。
木のぬくもりを感じる店内
ビストロ ケンさんは八幡野港ちかく、ダイビングショップや釣具店が立ち並ぶ海沿いの見晴らしのいい場所にあります。
店内は、木のぬくもりを感じる落ち着いた雰囲気。カウンター席と座敷、テーブル席があります。
座敷席には大きな絵画や、数々のこけしがおかれています。店主さんに伺ったところ、なんとお客さんからいただいたものなんだとか。
お客さんから愛されているお店なんだなと感じました。
店主さんは都内5つ星ホテルで勤務していた経歴の持ち主
店主さんは以前、都内のフレンチレストランや5つ星ホテルに勤め、料理の腕を磨いたそうです。
その後、2019年に伊豆に移住しました。
伊豆を選んだ理由を伺ったところ、「地方でジビエに関する仕事をしたかったからです。そのため、首都圏から近い伊豆を選びました」と教えてくださいました。
伊豆に来てから狩猟の免許を取得し、自ら狩りに出て腕を振るう「猟利人(りょうりにん)」になったそうですよ。
お店のコンセプトは、「おいしいものを食べながら狩猟の話しができること」だそうです。
シカは害獣!?
カウンター席の前には狩猟に関する本が置いてあり、本について尋ねたところ、店主さん自身が害獣についてお話してくれました。
害獣とは、人間の生活に害をもたらす獣のことをいいます。害獣にはさまざまな種類があり、シカ・イノシシ・アライグマ・ネズミ・タヌキなど種類は多岐にわたります。
現在、伊豆を始めとして静岡県ではニホンジカが急激に増えているのだそう。シカは枝葉や樹皮を食べてしまうため、森林に大きなダメージを与えることが問題視されています。
ニホンジカは繁殖力が高く、放置するとどんどん増えてしまいます。森林を守るためにニホンジカの捕獲が推奨されているのですが、捕獲されたシカの8割ほどは処分されてしまうのだそう。
そこで、鹿などの害獣のお肉を、ジビエ料理として提供することにしたそうです。
伊豆には捕獲したシカなどの解体所が少ないことも、店主さんがお店を始めた理由のひとつと教えてくださいました。
土日は営業している日もあれば、狩猟に出かけている日もあるそうです。平日は常連の方がよく食べにくるそうですよ。
そして、なんとビストロ ケンさんは静岡県より『ふじのくに食の都づくり仕事人』として表彰されることも決まったのだそう。
店主さんのこれからの活躍から、目が離せませんね。
シカカレーは絶品
シカ・イノシシ・熱川ポークなど、メニューにはさまざまなカレーが並びます。カレーの辛さは「甘口」「中辛」の2種類。プラス500円で焼き野菜マシマシにすることもできますよ。
ジビエ料理は初めてな私。何を食べるか迷ったので、店主さんおすすめの「シカカレー」をいただくことにしました。
料理を注文すると店内にはカレーの香りがふんわりと漂います。
運ばれてきたカレーはとってもきれい!わくわくしながら口に運びました。
カレーのメインであるシカ肉は臭みがなく、スプーンで崩れるほどほろほろにやわらかく煮込まれています。
ジビエというと野性味あふれるワイルドな臭みを想像していたのですが、非常に食べやすくてびっくりしました。
野菜もやわらかく、口に運ぶと噛まずに溶けるほど!マイルドな野菜のうまみを感じられて、とてもおいしかったです。
辛さもちょうどよく、玄米麦飯と合わさって非常においしく食べられました。
おいしいおいしいと食べ進めていたら、あっという間に完食しました!
今回はカレーで満腹になったのですが、ビストロ ケンさんではジビエのハムやシカ肉のポトフや赤ワイン煮込みなども提供しています。
お酒を飲める人は、ジビエ料理にお酒を合わせるのも良さそうですね。
初めてのジビエ料理でしたが、とても食べやすくておいしく、害獣について学ぶこともできました!
ぜひ伊豆にいらした際は、「伊豆のジビエ屋 Bistro KEN」さんのジビエを食べてみてくださいね。
伊豆のジビエ屋 Bistro KEN
アクセス:伊豆急行線「伊豆高原駅」から車で約7分
住所:静岡県伊東市八幡野764
電話番号:080-7332-6214
Instagram:@bistro.ken
営業時間:11:00~21:00
定休日:水曜日、木曜日