伊豆・富戸の隠れた名店「ぱん工房 菓蔵庵」でふわふわパンを堪能

伊豆で「おいしいパンを食べたい」と思ったとき、どのお店に行こうか迷ったことはありませんか?観光地が多い伊豆では、選択肢が豊富な分、おいしそうなパンもたくさん。

そんなときにぜひ訪れてほしいのが、別荘地の中にひっそりと佇む「ぱん工房 菓蔵庵(かぐらあん)」です。地元の隠れた名店として知られ、多くの地元住民に愛されている、手作り感たっぷりのお店です。

まさに隠れ家的なパン屋さん

「ぱん工房 菓蔵庵」はやや古くからある住宅が並ぶ別荘地エリアに位置します。少しわかりにくい場所なので、小さな看板を見逃さないようにしてくださいね。店先には「営業中」の赤いのぼりが立っていたので、それを目印にするとよいでしょう。

絵本から飛び出してきたような、水色のかわいい建物です。一見すると普通の住宅のようで、外から中の様子はほとんど見えません。

少しどきどきしながら一歩足を踏み入れると、家のようにリラックスできるあたたかな雰囲気が広がっていました。

靴を脱いで上がるスタイルなので、本当に友人の家に遊びに来たような気分です。

この日出迎えてくれたのは、店主の奥様。明るく気さくな人柄が印象的で、取材の依頼にも快く応じてくださいました。あたたかい笑顔と優しい声が、初めて訪れる人の緊張をほぐしてくれるでしょう。

店内のパンはほとんど最初から包装されて並んでいて、清潔感がありました。手を汚さずに、出先でも食べやすいのがありがたいです。

パンの種類は豊富。カレーパンやあんぱん、クリームパンといった定番のものから、シュトーレンやカステラもありました!

中には全粒粉使用、カルシウム入りの犬のクッキーも。ペットへのお土産にもいいですね。

この日はすでに完売していましたが、アップルパイが人気なよう。厳選されたリンゴをはちみつと赤ワインでじっくり煮込んで作るそうです。

8時半からオープンしているので、伊豆観光のお供にするのもありです。

すべておすすめと言われたので「あんぱん」と「焼きカレーぱん」をいただくことに。どちらも200円台のお手頃価格でした。

昭和から続く「ぱん工房 菓蔵庵」の歴史

奥様はとても気さくでお話好き。お店の歴史や伊豆の暮らしについても話してくれました。

このお店のルーツは昭和26年までさかのぼるそう。歴史の重みを感じさせますね。当時、店主の両親が東京・永福町でパン屋を営んでいたそうです。

その後、東京の再開発を機に、約20年前に伊豆へ移住。現在の店舗を構え、夫婦二人三脚でパン作りを続けています。伊豆のあたたかな気候やのんびりとした環境をすっかり気に入っているそうです。

「菓蔵庵」のパンを食べてみた

家に帰って、さっそくいただきましょう。

まずは、あんぱんから。驚いたのは、パン生地のやわらかさです。ふわふわすぎて、少しつぶれてしまったほど。実際は写真よりも膨らみがありました。

とはいえ、口に入れるとふわっとやわらかく、何とも言えない幸福感に包まれます。あんは甘すぎず、しつこさを感じさせない絶妙なバランス。ついついもう一口と手が伸びてしまうおいしさです。

「焼きカレーパン」はよくある表面がカリカリのものとは違い、やわらかめ。こちらも全体的にふわふわとした食感です。もっちりというよりも軽やかな印象。

もちろん中のカレーも手作りで辛すぎず、マイルドで食べやすいバランスです。スパイスの風味はしっかりとありながらも、後味がやさしい仕上がり。この味は子どもから大人まできっと大好きに違いありません。

アクセスは決して良いとは言えませんが、奥様のあたたかな人柄とふわふわでおいしいパンたちがわざわざ足を運ぶ価値を感じさせてくれるでしょう。

私も今食べ終わったばかりなのに、もう次のパンを食べたくなっています。次回は家族の分も含めて、もっとたくさんパンを買う予定です。一度訪れたらリピート間違いなしですよ!

ぱん工房 菓蔵庵
住所:静岡県伊東市富戸1006-27
アクセス:伊豆急行線「富戸駅」から徒歩約42分
TEL:0557-51-6636
営業時間:8:30-17:00
定休日:木曜日
駐車場:あり

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。