松川沿いの自然を満喫!伊東「川口公園」から三浦按針の功績を辿る

食後の腹ごなしに、外で考え事をしたいときに、ふとブラブラ歩きたくなることはありませんか?

川口公園は松川沿いに細長くのびる、遊歩道のような公園。松の木と川のせせらぎに癒されます。
伊東で功績をのこしたウィリアム・アダムスや江戸築城に関する史跡などがあり、歴史を感じることもできる魅力の詰まった公園です。

夏には「按針祭」の花火も良く見えるビュースポットにもなっていますよ。

静かに自分の時間を満喫できる「川口公園」

「川口公園」は、伊東駅から徒歩14分ほどの場所にあります。上流にある大川橋から渚橋まで続く、遊歩道のような特徴的な形。
公園は上段と下段の遊歩道に分かれていて、幅の広い階段でつながっています。

駅周辺や大きな通りから少し離れた川沿いは、静かで心地よい川のせせらぎを感じられます。
公園の横に流れる松川では大きな鯉やカモを見ることができ、自然を満喫できるのも魅力的。
道が良く歩きやすいよう整備されていて、お散歩やランニングをされるかたも多く見かけました。

さらにオブジェなどが点在していて、芸術鑑賞もできます。
こちらは伊東市の彫刻家重岡建治さんの作品。

伊東市ではさまざまな場所で重岡建治さんの彫刻に出会えます。

カラフルな葉っぱの形のステンドグラスのオブジェは、光を通しきらきらと光る姿がとてもキレイでした。

川口公園に残る三浦按針の功績と江戸城の築城石

伊東駅周辺の場所やイベントなどを見ると、三浦按針の名前をたびたび目にします。
按針通り商店街・按針音頭・按針メモリアルパーク、三浦按針をテーマにした星野リゾート界アンジンなどさまざま。

川口公園にもウィリアム・アダムスの功績を記した記念碑が残されています。
ウィリアム・アダムス(日本名:三浦按針)は、江戸時代初期に日本に来た初めてのイギリス人。船の航海士として乗船し、激しい航海の末に大分に漂着しています。
外交顧問として家康に仕え、幾何学や数学、航海術などを教授しました。

家康から洋式帆船建造の名を受け、条件の合う伊東の松川河口で造船を開始。
1604年に日本初の洋式帆船(80t)、1607年には大型船(120t)を完成させました。
家康に信頼を受けたウィリアム・アダムスは、地位や領地、日本名・三浦按針の名前を与えられました。

また、伊東は1605年からの江戸城大修繕の際に石を切り出す場所にもなっていました。集められた築城石には大名の所有を示す刻印があり、前田家・島津家のものもあったのだとか。

当時の築城石も残されていました。ここ伊東から江戸まで何度も往復して江戸城が修繕されたのかと思うと、不思議な気分になります。

伊東「按針祭」花火の鑑賞スポット

伊東市では毎年8月10日を中心に、70年以上続く伊東の一大イベント「按針祭」を開催します。

按針祭は三浦按針が日本初の西洋式帆船を建造した記念のお祭りで、3日間にかけて開催されます。

1日目は松川灯篭流し、2日目は灯篭の流れ打ち上げ花火、メインの3日目は按針祭海の花火大会が行われます。

川口公園は花火の鑑賞スポットにもなっていて、屋台もずらりと並ぶおすすめの場所。

3日目の按針祭海の花火大会では、1時間に1万発の花火があがり大迫力の景色が広がります。

川口公園は広い階段があるため、多くの方が段差に座って花火を鑑賞しています。

夜のライトアップも!おすすめコースは、お散歩からの伊東歴史探訪

夜になると河口側の「渚橋」がブルーにライトアップされ、昼とはまた違う雰囲気を味わえます。

渚橋の下をくぐるとすぐ「按針メモリアルパーク」に到着。
按針自身の彫刻や、按針がてがけた帆船「サン・ヴェナ・ベンツーラ号」などの彫刻をみることができます。

伊東駅から川口公園までは車で4分ほど。専用駐車場がないため、近くにある「伊東市なぎさ観光駐車場」の利用がおすすめ。
伊東駅からは14分ほど歩きますが、運動がてら歩く松川沿いの道は涼やかで気持ちがいいです。

川口公園をこえ、按針メモリアルパークまで歩くと海にたどり着きます。
按針の功績を辿りながら海をゴールにするのも歴史の足跡をたどるようでロマンチックかもしれません。

川口公園
住所: 静岡県伊東市渚町86-14
アクセス: JR伊東線「伊東駅」から徒歩14分ほど
伊豆急行線「伊東駅」から徒歩14分ほど
TEL: 0557-37-6105(伊東市観光案内所)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。