秋の大室山を彩る巨大パンパスグラス 大室山「さくらの里」

伊東の観光名所である大室山。
9月にはパンパスグラスという巨大な植物が見ごろを迎えます。

今回は大室山の秋の隠れた名所、パンパスグラスウォッチングをご紹介します。

伊東のシンボル大室山は大人気のスポット

丸いお椀型の山に大きな噴火口跡のある大室山は、伊東のシンボル的存在です。

麓の駐車場で車を降り、山頂までリフトで上がれるということで、一年を通して人気の観光名所です。

9月の平日ですが、多くの観光客が訪れて周辺はごった返しています。
しかし、今回のお目当てのパンパスグラスが見当たりません。

パンパスグラスを訪ねて観光案内所へ

そこでリフト乗り場の2階にある伊豆高原観光オフィスで聞いてみることにしました。

「パンパスグラスが見頃を迎えていると聞いたのですが」と職員の方に聞いてみると、最初は「?」といった表情でした。

そこで「大きなススキのような植物のことです」と伝えると、合点がいったようで「パンパスグラスなら、さくらの里で見られますよ」とのこと。

ということで、駐車場からさくらの里へ向かうことにします。

大室山の西麓にあるさくらの里

「さくらの里」とは大室山のリフト乗り場から西へ降って、すぐのところにある庭園です。
約4万平方メートルの広大な敷地に約40種類、1000本の桜の木が植えてあります。

その名の通りソメイヨシノや寒桜や河津桜、大島桜、城ヶ崎桜、伊東桜などたくさんの種類の桜が植えてあり、お花見の時期はたくさんの人が訪れる桜の名所です。

しかし、今は9月。桜は咲いておらず、私をのぞいて他は誰もいませんでした。

青空をまあるく切り取ったような大室山

大室山のリフト乗り場の混雑が嘘のように誰もいません。
たった数百メートルしか離れていないのですが、先ほどの喧騒とは打って変わって静寂があたりを包みます。
誰もいない場所から大室山の絶景を独り占めです。

さくらの里から見る大室山はリフトの見えない角度にあるので、大室山の独特の美しさが堪能できます。
大きなお椀型の山が青空を切り取ったように見えて不思議な光景です。
大室山の写真を撮りたい方にはおすすめのスポットです。

南米からやってきた巨大植物パンパスグラス

そして歩いてみると、お目当てのパンパスグラスがありました。
パンパスグラスは南米原産のイネ科の植物で南米、ニュージーランド、ニューギニアなどに分布するススキに似た多年草です。

この大きな花穂をつけるのは雌株だけだそうで公園や花壇、ドライフラワーなどの観賞用として人気の植物です。

暖かい地域の植物が群生できるのは、伊豆・伊東が温暖だからでしょうか。

白い花穂が青空に映える

近くに寄ってみるとその大きさに驚きます。
3メートルはありそうな長い茎の上に、白い花穂がどっさり咲いています。

下から見上げると青空に白い穂が風にたなびいて、とても美しいです。
花穂を見ていると吹き抜ける風が目に見えるようです。大室山の隠れた絶景ですね。

公園内に数箇所あるパンパスグラスの群生地

さくらの里を探索してみると、パンパスグラスの群生地が数箇所ありました。

どれも巨大で圧倒されてしまいますが、奥に生えている群生地が一番背が高く、ワイルドな印象です。
どれも3メートル以上はあり、迫力があります。

静かな庭園を独り占め

この時期のさくらの里は本当に誰もいません。
美しい庭園とパンパスグラス、大室山の絶景を独り占めです。
伊東観光の穴場ではないでしょうか。

自然散策やイベントなどもおすすめのさくらの里

今回はパンパスグラスの見頃ということでさくらの里をご紹介しましたが、それ以外の季節も自然を感じられるステキな場所です。

定期的にマーケットやイベントなどが催されているので、そちらもおすすめですよ。

大室山麓さくらの里
住所:静岡県伊東市富戸1317-4 さくらの里
アクセス:伊豆急行線「伊東駅」、または「伊豆高原駅」より「シャボテン公園行」バスに乗車。終点で下車し、徒歩約10分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。