私と太兼(おおかね)ひも乃さんとの出会いは、まだ自宅建設のための土地探しをしていた頃に遡ります。
伊東市内でその日も土地探しをしており、現地見学をした帰り道、干物を買って帰りたいなぁ、と車を走らせながら窓の外を眺めていた際に、目をひいたのが太兼ひも乃さんでした。
江戸時代より続く老舗

伊東駅前の大通り沿いに面した趣のある佇まいのお店が、太兼ひも乃さんです。
店内はリノベーションされていますが、歴史を感じる母屋も含め、風格が漂いいかにもおいしい干物が売られていそうな雰囲気。その読みは正しく現在の店主で六代目、店の始まりの時は江戸まで遡り、令和の今に続きます。
受け継がれてきた技術と経験と3つのこだわり
江戸時代の後期より伊東の地にて海産物問屋を営まれてきた太兼ひも乃さん。伊東線が開通する以前より水産物加工業を営まれていたというのですから、まさにこの地の歴史と共に歩んでおられます。そして住まう人にも、旅人にも、愛され続けるお店です。
ひもの造りのこだわりは、下記3つを掲げておられます。
こだわり①
下処理にこだわる。漬ける前の魚の血合い等を流水で一枚づつきれいに洗い流す事で白く美しいひものに仕上げます。
こだわり②
塩加減にこだわる。低濃度の塩水でゆっくりと時間をかけて漬けることでまろやかな塩味に仕上げます。
こだわり③
保存料・化学調味料無添加にこだわる。当店の塩干は《塩》のみ、みりん干は《醤油・三温糖》のみで漬け込んでいます。安心、安全で美味しいひものにこだわります。
このように明記されている通り、干物をショーケースで見た時の第一印象は「身がきれい!」でした。透明感のある美しい開きが真空状態で販売されています。

すべて自家製で、おいしさと栄養を保つために出来立てを真空包装にて販売されているのですが、魚の骨が真空包装の袋にあたると小さな穴を開けてしまうそう。それでも真空を保つために飛び出る骨を手作業で切り取りされているそうです。
モットーとして挙げてらっしゃる「一枚一枚丁寧に」の通りの手仕事です。
決して大きくないショーケースですが、きれいに処理された鮮度の良い干物が季節毎に並びます。

その他、乾物類もおすすめのお品が並びます。
お気に入りはやっぱり鯵の干物


自宅に帰って改めて見てみても本当にきれいな身をしています。ていねいな処理あっての仕上がりです。
他のおかずがあっても一人一枚ぺろりと食べてしまうおいしい干物。優しい塩加減が上品で魚本来の旨味を生かし、引き出しています。
大量生産品の場合は、塩を強めにきかせ短時間で仕上げる手法のようで、そのように作られた干物は塩味がきつくなってしまい、素材のおいしさが損なわれてしまいます。
太兼ひも乃さんではうす塩で長時間つけることで魚全体にまろやかな塩分がいきわたることであの上品なお味の干物が出来上がるそうです。
素材となる干物は、伊豆の食材はもちろんのこと、地元の食材のみと限定せずに全国から厳選した素材を仕入れているそうです。先日は売り切れてしまっていましたが、赤甘鯛の干物、とっても食べてみたかったです。こればかりはタイミングもありますので仕方がない。またお店に伺い、その時期の旬をいただきたいと思います。
季節によってはその他、いわしやさんまの干物、かわはぎのみりん干しなども並ぶそう。好きなものを選んで購入・贈り物にすることもできますし、人気の干物を詰め合わせたお買い得セット松・竹・梅・特選というセットも用意されています。
日常使いの自宅用にも、季節のご挨拶や贈答にもぴったりのセットです。
クロネコヤマトのクール便で全国発送にも対応されていますのでぜひ次の贈り物には太兼ひも乃さんの干物はいかがでしょうか。
太兼ひも乃
住所:静岡県伊東市湯川1-6-1
アクセス:JR伊東線「伊東駅」から徒歩約3分
TEL:0557-37-2141
FAX:0557-37-2145
営業時間:9:00-17:00
定休日:水曜日
公式HP:https://www.ookane.co.jp
E-mailアドレス:info@ookane.co.jp


















