伊豆高原は、美しい自然と閑静な別荘地として知られるエリアです。そこに点在する個性的な店舗の一つが、今回訪れた「ジュピター」。以前テレビでも紹介されたお店だそうで、地元の食材を使った絶品パスタが有名です。
洋館風のおしゃれな外観と心地よい光が注ぐ店内
このお店は、まるで上質な別荘のような佇まいが特徴です。赤い瓦屋根がかわいらしく、どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出しつつ、洗練された洋館の趣も感じさせます。
お店の中へ一歩足を踏み入れると、広々とした空間に驚かされます。高い天井からは柔らかな日差しが降り注ぎ、温もりを感じる空間が広がっています。アンティーク調の家具と落ち着いた色合いの内装が調和し、訪れる人を優雅な気分にさせてくれるでしょう。
取材で訪れた際も、忙しい中にもかかわらず、スタッフの方が笑顔で迎えてくれました。駐車場の案内も丁寧で、心温まるサービス精神が伝わってきます。このような温かい接客も、長年愛されてきた理由の一つなのかもしれません。
駐車スペースは限られているみたいですが、予約すればスペースを空けておいてくださるそうです。徒歩でも行ける距離ですが、車で訪れる方は一度連絡を入れてからの方が安心です。
地元の食材を活かしたこだわりの料理
今回いただいたのは、「ナスとトマトのモッツァレラスパゲッティ」。まず運ばれてきたサラダは、新鮮な野菜のシャキシャキ感が際立ち、酸味の効いたドレッシングが爽やかな印象を与えます。付け合わせの黒米パンは、ほんのり温かく、もっちりとした食感。これだけでも満足感を覚える一品でした。
パスタは一口食べると、その奥深い味わいに魅了されます。とろりと伸びるモッツァレラチーズが、甘みのあるトマトと絶妙に絡み合い、口の中にまろやかなハーモニーを奏でます。ナスは柔らかく蒸し上がり、芯までホクホクとした温かさが保たれていました。トマトの酸味は控えめで、甘さが引き立つソースにチーズのミルキーさが溶け込み、最後まで飽きることなく楽しめます。
デザートのプリンは、固さと甘さがちょうど良く、食後のデザートにぴったりでした。
パスタセットのメニューは他にも「いとう朝獲れ サバのラグーのパスタ」、「地魚のスパゲティ シチリア風」、「地イカのペスカトーレスパゲッティ」、「伊豆牛のラグーのスパゲッティ」などがあり、特にサバのラグーのパスタは、伊東市のなかでの優れた商品として認定される「いとうのいいもの」に選ばれた認定されたそうです。地元のなかでも認められたメニューなんですね。
ほかにもピザセットのピザは、カリカリに焼いたクリスピー食感が絶品だと評判。伊豆牛の赤ワイン煮は、伊豆にあるひらい牧場の「伊豆牛」を使い、赤ワインとブイヨンで4~5時間煮込んでいるそうで、その徹底ぶりに脱帽です。
どの料理も素材を活かしつつ手が込んでいて、何度も通って全てのメニューを食べてみたいなと思うほどでした。
地元の方にも観光客にも長年愛されるレストラン
店内を見回すと、半数ほどが常連客のよう。年配のご夫婦や友人同士のグループが楽しそうに会話を弾ませています。遠方から訪れるリピーターも多いそうですよ。取材当日は、数組のセレブ風のお客さまが優雅なランチタイムを過ごしていました。
この店は、現店長の親の代からおよそ40年の歴史を刻んできました。その長い年月の中で培われた味と、訪れる人々を温かく迎える姿勢が、現在も変わらず受け継がれています。地域の新鮮な食材を活かしたメニューへのこだわりもまた、この店の魅力を高める一因です。
「Jupiter」は、観光で伊豆高原を訪れる人にも、地元の人々にとっても、特別な場所です。静かな別荘地の一角で、豊かな自然と洗練された料理を味わいながら過ごす時間は、忙しい日常を忘れさせてくれるでしょう。
伊豆高原の自然美とともに、心も満たされる食のひとときを求めるなら、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
Jupiter
住所:静岡県伊東市八幡野1039-101
アクセス:伊豆急行線「伊豆高原駅」から徒歩約15分
TEL:0557-54-3736
営業時間:11:00-13:30
定休日:水曜日